(提供:日刊不動産経済通信)東急不動産は、JR山手線や東京メトロ千代田線などが乗り入れる西日暮里の駅前で再開発準備組合が検討する「西日暮里駅前地区市街地再開発事業」の参加組合員予定者に選定された。事業では古い雑居ビルなどが並ぶ駅前の繁華街に地上47階建てのタワーマンション(住宅棟)と11階建ての商業棟を建設する。住宅は約1000戸を想定。再開発ビルには店舗や事務所、コンベンションホール、保育施設なども配置する。24年度の本組合設立、25年度以降の権利変換計画認可と着工、30年度の竣工を目指す。
開発予定地は荒川区西日暮里5-32ほか。区域面積2・3ha。JR西日暮里駅などに近接する縦長の土地に、敷地の北側から南側に向かって住宅棟、商業棟、交通広場をそれぞれ整備。延床面積は住宅棟は11万㎡、商業棟は5万㎡。2棟のビルと駅を歩行者デッキでつなぐ。デッキの総延長は約110m、幅2~6mを想定。敷地内に緑が豊富な3つのオープンスペースと交通広場を設けるほか、ビル屋上には庭園も作り、地域住民やビル利用者らが交流できるようにする。
予定地は鉄道駅に近く幹線道路に囲まれた交通の便が良い場所だが、土地が細分化され、既存建物も老朽化するなど地域防災や経済合理性などの面で課題があった。再開発をめぐっては06年度にまちづくり協議会、14年に準備組合が作られ、21年に都市計画決定の告示を受けた。
計画地の東方向にあるJR常磐線・三河島駅前では三井不動産レジデンシャルと野村不動産、三菱地所レジデンスの3社が参画する「三河島駅前北地区第一種市街地再開発事業」(東京・荒川区)も動く。地上43階建て、高さ約160mの超高層マンションや低層の多目的アリーナなどが入る複合開発が進む。