(提供:日刊不動産経済通信)野村不動産は販売価格が2億円を超えるような高額建売住宅の販売を強化する。昨年1月に東京・世田谷区で売り出した「プラウドシーズン成城コート」(1期5棟、平均価格2・3億円)と、今年7月に販売した第二弾の「プラウドシーズン成城五丁目」(6棟、販売価格2億円台半ば~3億円台)がいずれも即日完売。強い手応えを得たことから、24年1月に世田谷区駒沢にギャラリーを新設し、東京都西部や横浜市北部などで高額戸建ての拡販に乗り出す。駒沢の拠点では25年までに10案件、合計50~60棟程度の販売を目指す。
初弾の「成城コート」は最高価格2・7億円。22年1月下旬に登録申し込みを行い即日完売した。続く「プラウドシーズン成城五丁目」(全6戸)は発売した7月17日のうちに全戸が売れた。最高倍率はそれぞれ5倍、3倍。成城五丁目の物件を買ったのは地元や港区などの都心に住む会社役員、経営者ら。年齢層の最多は40歳代。住んでいたマンションを売却して移り住むケースがあり、港区三田の大規模マンション「三田ガーデンヒルズ」と比較検討する顧客もいたという。
成城五丁目の物件は小田急小田原線・成城学園前駅徒歩8分の立地。階数は2、3階建てで建物面積は120~134㎡。天井高は3~4m。仕様や設備はプレミアムクラスのマンションと同等。2・7mの開口サッシを備えた大空間のリビングが特徴だ。設計・施工は三菱地所ホーム。
従来の建売住宅は建物面積が100㎡前後、販売価格が数千万円から1億円台前半までの商品が中心。それ以上の面積・価格帯の住宅は注文住宅として建てるのが一般的だったが、同社は高額帯の建売戸建てという需要に目を付け、供給を増やす方向に舵を切った。