東京建物、大阪に寺院一体のホテル竣工 ―「カンデオホテルズ」、11月26日開業

(提供:日刊不動産経済通信)東京建物が大阪市中央区の心斎橋筋二丁目に開発していた寺院とホテル、物販店の複合施設「東京建物三津寺ビルディング」がこのほど竣工した。1808年に建立された七宝山大福院三津寺の本堂と宿泊・商業の機能を同居させ、それらを一体的に運営する珍しいプロジェクト。施設は地上15階建てで高さ59・95m。4~15階にテナントとして入る「カンデオホテルズ大阪心斎橋」(180室)は11月26日に開業する。日本の文化や伝統を前面に打ち出したプランを提供し、訪日客を含む国内外の多様な宿泊需要を取り込む。

1933年に建てられた庫裏(禅宗寺院の台所)の老朽化と本堂の長寿命化などを目的として開発が始まった。東京建物がプロジェクト・マネジメントを担当。三津寺の所有地に定期借地権を設定し、東京建物が借地権者となり複合施設を建てることで本堂の保存・継承と施設更新を両立できるようにした。

本尊の十一面観世音菩薩が寺の中央にあり、その脇に薬師如来・弘法大師など複数の古仏が置かれている。11月に開くカンデオホテルズでは絵写経や瞑想体験などを組み入れた独自のプランを用意。精進料理をモチーフにした朝食も提供する。地元の商店街と連動した企画も準備し、「地域共創型ホテル」を目指す。

ホテルの運営はカンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京・港区)が手掛ける。大阪にある既存の「カンデオホテルズ大阪岸辺」、「カンデオホテルズ大阪なんば」、「ザ・シンギュラリホテル&スカイスパアットユニバーサル・スタジオ・ジャパン」などと連携しながら相乗効果で集客を増やす。設計・施工は大成建設。21年1月に着工、9月29日に竣工させた。

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