(提供：日刊不動産経済通信）三菱地所を代表とする開発事業者ＪＶ９社は、ＪＲ大阪駅前の「うめきた２期地区開発事業（グラングリーン大阪）」のうち、ホテルや商業施設、創業支援拠点などが入る北街区の賃貸ビル群と面積約４・５haの「うめきた公園」を24年９月に先行開業すると25日に発表した。オフィスや別のホテル２軒などで構成する南街区の賃貸棟は25年春頃に稼働。賃貸オフィスには「現時点で数社が内定している」（三菱地所）という。北街区の分譲住宅の販売概要を来月12日に公表する。25日時点で過半の工事を終えた。南北両街区の分譲棟を含め27年度に全体の街開きを予定している。
一部開業まで約１年となる25日、事業者が現地を報道に公開した。三菱地所の説明によると、総開発面積９・１haの約半分を占める都市公園「うめきた公園」は道を挟み南北に分かれ、南側に大屋根のある３つのイベント施設と芝生広場を整備。施設と広場の合計面積は約７０００㎡で最大１万人を収容でき、大規模な音楽イベントも開ける。南側の公園にはＪＲ大阪駅から歩行者デッキや地下道などで行き来できるようにする。公園の南北に約４００ｍの空中歩道を渡す。歩道は将来的に西側の「梅田スカイビル」まで延ばす。
ターミナル駅に直結する同規模の都市公園は世界でも珍しいという。三菱地所関西支店の神林祐一・グラングリーン大阪室室長は来年稼働するオフィスについて「コロナ禍もあり働き方が変化している。この開発で一つの正解を示したい」と話す。「グラングリーン大阪」全体の来街者数の目標については「（13年に先行開業した）『グランフロント大阪』と同程度の年間約５０００万人かそれ以上を目指す」としている。
