(提供:日刊不動産経済通信)日本プライムリアルティ投資法人(JPR)の資産運用会社で東京建物が100%を出資する東京リアルティ・インベストメント・マネジメント(TRIM)は、物流施設特化型のJリートを立ち上げる。TRIMが設立企画人となり「東京建物ロジスティクスリート投資法人」を作る。投資家向けの物件売却を増やし、ファンド事業を強化する狙い。9月上旬までに法人設立の登録を終える予定だ。TRIMは運用開始時点のポートフォリオや上場の時期などについて「現時点で開示できない」としている。
東京建物グループは近年、関東や関西、九州などの大都市圏で自社ブランドの物流施設「T-LOGI」の開発を増やしてきた。24年度を最終年とする現行の中期経営計画で物流施設を成長ドライバーと位置付けている。新たな投資法人は同社が開発する物流施設や産業施設の受け皿となる。法人の所在地は東京都中央区八重洲1-4-16。執行役員にはTRIMの後藤芳朗・取締役投資運用第二本部長が就く予定だ。
JPRは主に大都市のオフィスと商業施設に投資している。物件数は65。NOI利回り4・5%。アセット別の比率はオフィスが73・8%、商業施設が18・8%、底地が7・4%(実績は22年12月31日時点)。今年4月に東京建物が単独スポンサーになった。TRIMが作るJリートでは物流施設やデータセンター、研究施設、工場、再エネ関連施設などを主に扱うため、既存法人と「投資機会が実質的に競合することは原則として想定していない」という。JPRは、Jリートの設立が業績に与える影響は軽微で、23年6月期、同12月期の運用状況の予想に変更はないとしている。