(提供:日刊不動産経済通信)大手デベロッパーが京都や兵庫など関西圏に中小型の物流施設を相次ぎ建設している。物流業界で労働者の時間外労働に上限規制が敷かれる「2024年問題」への対応で物流拠点を地方に分散させる動きが強い。名古屋市から滋賀、京都を経由して神戸市に至る新名神高速道路の全線が27年度に開通することもあり、関西で中小倉庫の開発機会が増えている。
野村不動産は11日、京都府向日市に物流施設「ランドポート京都南」を稼働する。施設規模はS造4階建て、延床面積2万2761㎡と小ぶりだが、太陽光発電や庫内作業を効率化する仕組みなどを導入。全棟を島津製作所が使う。国道171号線に隣接し、京都南インターチェンジ(IC)へも約4・3㎞と近い。
東京建物も関西で自社初となる物流施設を京都市に建設中。西濃運輸の専用拠点となる「(仮称)ティーロジ京都伏見」を今夏に開業する予定だ。立地は第二京阪道路・伏見ICへ約1・5㎞、京都駅へ約8・5㎞。建設地周辺には工場や倉庫などが集まり、竣工後は24時間稼働を前提とした運用が可能だという。施設規模はS一部RC造4階建て、延床面積2万5671㎡。内装に地元の杉材や和風照明を採り入れた。
一方、日鉄興和不動産は近畿圏では自社で4カ所目の物流施設となる「ロジフロント尼崎Ⅲ」を6日に竣工させた。阪神高速道路湾岸線・尼崎東海岸IC約1㎞の立地で、大阪市中心部から10㎞圏内と消費地に近い。1棟をトナミ運輸が使う。施設規模はS造6階建て、延床面積4万8920㎡。トナミ運輸は施設の南北両側にある同シリーズの既存2棟を含め一体的に活用する。
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