日本郵政G、都市中心部で複合開発続々―蔵前に竣工、五反田や梅田、錦でも開発

(提供:日刊不動産経済通信)日本郵政グループが東京など三大都市圏で大規模な不動産開発を加速している。傘下の日本郵政不動産が東京の台東区蔵前に建てていた複合ビル「蔵前JPテラス」が3月31日に竣工。五反田の旧ゆうぽうと跡地に建設中の複合開発も12月に完成する。JR西日本らと大阪駅隣接地で手掛ける「JPタワー梅田」は来年3月、三菱地所らと名古屋市中区錦に開発する複合棟も26年3月に形になる。資金力を生かし、不動産の有効利用などを狙った開発を各地で展開している。
 12年5月に東京・丸の内に第1号開発の「JPタワー」を完成させたのを皮切りとして、この10年余りで札幌、広島、福岡を含む全国の都市部で大型開発を具現化してきた。21~25年の5年間にグループで保有する不動産の開発に3000億円を投資する計画だ。都内で進む共同事業では、森ビルと日本郵便が参加組合員として加わる「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業(麻布台ヒルズ)」も今秋に立ち上がる。
 蔵前に先月竣工したビルは都営浅草線・蔵前駅徒歩4分の立地。23階建ての住宅棟と13階建てのオフィス棟「JPライオンビルディング」、9階建ての物流棟で構成し、延床面積は9・97万㎡。ヘルスケア製造大手ライオンの本社や三井不動産レジデンシャルリースの賃貸住宅(総戸数128戸)、日本郵便の物流施設などが入る。五反田のビルは20階建て、名古屋・錦のビルは41階建て、JPタワー大阪(商業は「KITTE大阪」)は39階建てで、それぞれにオフィスや商業施設、ホテル、ホールなどが入る。いずれも中心繁華街で建設が進められ、完成後は都市を象徴するような施設になる。

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