国土交通省は、先導的な技術の普及啓発に寄与する「次世代住宅プロジェクト2021(第1回)」に、LIXILの「スマートホームシステムを活用した住宅内の熱中症対策と空気質管理の有効性を実証するプロジェクト」を採択した。高齢者・障がい者等の自立と健康管理に資する取り組みが評価された。
次世代住宅プロジェクト2021は、国交省の21年度「サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」の採択プロジェクトの略称。同事業は、IoT技術等を活用して、①高齢者・障がい者等の自立支援②健康管理の支援③防犯対策の充実④家事負担の軽減、時間短縮⑤コミュニティの維持・形成⑥物流効率化への貢献─などに該当する住宅・サービスの実用化に向けた課題や効果の実証を行うプロジェクトに対し、整備費の一部を支援する。
LIXILのプロジェクトは、温湿度センサーで測定したデータをスマートホームシステムが暑さ指数へ変換し、警戒レベル以上に達すると自動的に採風や冷房による改善を行う。CO2センサーが測定したデータから同様に空気質の判断を行い、CO2濃度が高まると自動的に採風・換気で改善する。コロナ禍のステイホームで住宅で過ごす時間が増えるなか、スマートホームシステムで住環境の問題解決を目指す。LIXILが体感ルーム施工やマネジメントシステム整備などを行い、熊本県長洲町がモニター物件を募集する。 応募事業者は3者。複数テーマに応募した事業者があり、応募テーマ件数は5件。住宅や住生活の質向上の内容と、先導性・創意工夫や実現可能性などを評価の視点とした。(日刊不動産経済通信)