野村不動産と旭化成不動産レジデンスが参画する東京・板橋区の「向原第二住宅団地」(246戸)の建て替え事業が本格化する。従前の2倍に当たる500戸のマンションに建て替える事業。共用部はアフターコロナの新生活様式を見据え、ゲストルームやキッチンスタジオなどに加え、テレワークスペースやインターネットでの打ち合わせを想定した個室ブースを設ける。
このほどマンション建替組合が設立された。21年7月の解体着工、24年夏の竣工を目指す。同団地は、東京都住宅供給公社が分譲し、1969年に竣工した。地上5階建ての6棟で構成し、延床面積は1万4069㎡、専有面積は51㎡。築後50年が経過し、耐震強度の不足に加え、設備配管の劣化など老朽化が課題となっていた。
05年頃から管理組合が建て替えを含む再生の検討を始め、2社は14年から事業協力者として参画。今年4月には一括建て替え決議を行っていた。建て替えに当たり、従前の都市計画である「一団地の住宅施設」を廃止し、新たに地区計画を策定。容積率は70%から200%へと拡大した。マンション建て替え円滑化法に基づく建て替え事業は板橋区内では初めて。
計画では、地区内を無電柱化し、2カ所の大型広場を設ける。場所は東京メトロ・有楽町線・副都心線、西武池袋線、東武東上線の各線が乗り入れる小竹向原駅から徒歩5分。敷地面積は1万8312㎡。建て替え後の規模は2棟・500戸で、地上7階建てと12階建て。延床面積は3万9699㎡。専有面積は約50㎡から約91㎡を予定している。
2020/11/25 日刊不動産経済通信