<マンション管理>助言・指導の目安に理事会開催の有無など22年6月にも推進計画ー横浜市

横浜市は、マンション管理適正化推進計画の骨子案を作成した。施策の目標に▽管理状況の把握の推進、▽高経年マンションへの能動的な支援、▽管理組合の自主的な維持管理への支援―の3項目を掲げるとともに、管理適正化指針や指導・助言を行う目安に市独自の基準を設け、管理組合が管理の主体である点を明確に打ち出す。計画の期間は2022年度から2026年度までを設定した。

 目標のうち管理状況の把握では、2020年に実施した実態調査で未回答のマンションなどを追跡し、当面は75%までの把握を目指す。これまでの実態調査の回答率は64・4%。一方で、効果的な支援を行う上では管理状況の把握が必要とし、今後は定期的な状況把握と把握した情報の更新方法を構築するとした。
 高経年マンションへの能動的な支援としては、管理組合で自らのマンションの問題を認識せず、課題が改善されない可能性もあるとし、専門家派遣などで強く働きかける。市では2018年度から「管理組合活動活性化支援」と呼ばれる働き掛けを行い、2020年度までに、改善が必要だったマンション7件に支援したところ6件で改善につなげた。目標では改善に至った管理組合を15件までは引き上げるとした。また、長期修繕計画の作成など管理適正化に必要な支援も新たなメニューを検討する。
 管理組合の自主的な維持管理への支援では、既存支援メニューの充実に加え、管理計画認定制度の認定により管理組合のモチベーションを引き上げる。認定制度は期間内に50件の認定を目標とする。
 市独自の適正化指針では、改正マンション適正化法の基本方針の中で示している国の適正化指針から重要な事項を絞って記載。市の姿勢を明確にして管理組合にもわかりやすくする。項目は3点で、▽管理組合はマンションの管理の主体として、主体的に適正な管理に取り組む、▽区分所有者は管理の重要性・必要性を十分に認識し、管理組合活動に積極的に関わる、▽管理組合は、長期的な見通しを持ち、次に定める助言・指導等の目安及び管理計画認定の基準に留意しながら適正な運営に努める―を掲げた。
 助言・指導等を行う判断の目安は、国の基準では管理組合運営について管理者等が定められていない点や総会が開催されていない点があれば助言・指導を行うとしていたところ、市ではこれに理事会の開催の有無も項目に加える。国の目安を含めた3項目のいずれかでも満たしていなければ助言・指導などに踏み切る。
 また、ハード面の管理に関して、国の基準では修繕積立金が積み立てられていなければ助言・指導等の対象と判断されたが、市ではこれに▽長期修繕計画が作成されていない、または見直しがされていない、▽大規模修繕工事が実施されていない―の2項目を追加、全3項目のいずれかが満たされていなければ対象とする。
 市は推進計画について、10月にもより具体的な方針を盛り込んだ素案を作成する。その後パブリックコメントなどを経て2022年6月には推進計画を策定する予定だ。(2021/9/5月刊マンションタイムズ)

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