エリアマーケット；東京・荒川区ー供給増加400戸台　坪単価300万円超

　荒川区では、この1年(2019年９月～2020年８月)に420戸(前年同期107％)が発売された。エリア(町)別の供給は、日暮里215戸(同117％)、南千住46戸(同42％)、町屋36戸(同600％)、尾久69戸(同230％)、荒川(同82％)｡日暮里では、野村不動産｢プラウド日暮里テラス｣(全63戸)の発売により増加。南千住では、サジェスト｢デュフレ南千住リバーサイド｣(全56戸)の販売終了と、一建設｢プレシス東京三ノ輪｣(前期27戸、今期６戸)の販売が前期に集中したため半減。町屋では、明和地所｢クリオ町屋ウエストマークス｣(前期６戸、今期30戸)の販売が今期集中したため急増した。尾久での増加は、日神不動産｢パレステージ町屋参番館｣(全38戸)および日神不動産、他１社｢パレステージ西日暮里｣(全30戸)が発売した影響。荒川では、住友不動産｢シティテラス東京三ノ輪｣(前期25戸、今期56戸)の販売が前期に集中したため減少。企業別では、伊藤忠都市開発(80戸)、住友不動産(77戸)、明和地所(65戸)が供給上位３社。

   区全体の坪単価は311.8万円(前年同期比16.5万円上昇)、平均専有面積は58.82㎡(同1.05㎡増)、総額は5548万円(前年同期108％)。エリア別の坪単価は、日暮里330.6万円(前年同期比0.9万円上昇)、南千住311.4万円(同50.5万円上昇)、町屋292.9万円(同3.0万円上昇)、尾久280.7万円(同23.2万円上昇)、荒川280.4万円(同2.6万円上昇)｡総額は、日暮里6273万円(前年同期112％)、南千住4697万円(同112％)、町屋5055万円(同96％)、尾久4130万円(同80％)、荒川5526万円(同100％)｡面積は、日暮里62.72㎡(前年同期比6.66㎡増)南千住46.97㎡(同4.92㎡増)、町屋50.55㎡(同1.91㎡減)、尾久41.30㎡(同10.29㎡減)、荒川55.26㎡(同0.08㎡減)｡日暮里での面積の増加と総額の上昇は、前述の野村不動産｢日暮里｣(面積70.70㎡、総額6931万円)の影響。南千住での坪単価の上昇は、プロスペクト｢グローベル南千住駅前｣(１期～１期３次18戸、坪321.2万円)など坪300万円を上回る物件が今期供給の８割強を占めたため。尾久での坪単価の上昇と面積の下落は、前述の、日神不動産｢町屋｣(坪282.3万円、面積47.97㎡)および日神不動産、他１社｢西日暮里｣(坪279.3万円、面積49.20㎡)の影響。

 　住戸タイプ別の比率は、2DK～2LDK(シェア16→28％)がアップ、1DK～1LDK(同16→12％)、３LDK(同68→60％)はダウン、前期供給のなかった４LDKは今期１戸供給。価格帯別では、5000･6000万円台(同46→57％)、7000万円超(同7→11％)がアップ、3000万円台(同15→10％)、4000万円台(同27→17％)がダウン、3000万円未満(同4→4％)は変わらず。区全体で2740戸の計画が予定されており、今期増加し400戸を上回った供給は、来期は今期並みの水準を維持する見込み。今期上昇し、300万円を上回った坪単価も注目。

今後の計画物件 [マンション]

＊注）「戸数」は当社の推定値を含む

2020/10/28　不動産経済FAXーLINE