DAOを「活用」したシェアハウスが神楽坂に開業 利用権となるNFTを3万円で販売 5年で200棟を全国展開 巻組・ガイアックス

 宮城県石巻市を拠点に全国で空き家活用事業を展開する巻組(渡邊享子代表)は、シェアリングエコノミー企業のガイアックスと提携し、東京・神楽坂でDAO(分散型自立組織)のような仕組みを取り入れた「DAO型シェアハウス」を開業すると発表した。DAOメンバーの募集を6月28日より開始している。オーナーと契約者との間で交わす賃貸借契約や利用契約などとは異なり、施設利用のためのNFTを3万円で購入すれば、誰でも同シェアハウスを利用することが可能となる。

 シェアハウスの名称は「Roopt(ループト)神楽坂 DAO」。木造二階建て、延床面積72㎡(58年築)と32㎡(66年築)の2棟の建物を4部屋のドミトリーにリノベし10ベッドを設置。コワーキングスペースも併設した。「神楽坂」では学生企業家を主な入居対象者とし施設利用に必要な権利(NFT)を3万円で販売する。

 DAO型シェアハウスは、物件を物件オーナーが管理・運営するのではなく、入居者およびその他の出資者が運営に関与することが特徴。オーナーや特定の管理者が中央集権的に施設の利用方針を決定するのではなく、予算の使い道のほか掃除・運用の業務委託、資産購入といった部分をDAOメンバーで都度投票を行い民主的に決めていく仕組み。「神楽坂」では巻組からDAOが建物を2年間借り上げてDAOが施設を運営する。DAOメンバーは最大240名。巻組もNFTを取得しDAOメンバーとして加わるものの、同DAOにおける外部取引の代表者となるにとどまる。

 施設を利用しなくなったユーザーはNFTを外販することが可能。将来的に施設の魅力や利用価値が高まっていれば3万円以上の値段で取引される可能性もある。

 巻組では来春までに2施設目となる物件を仙台で開設、その後も地方主要都市で展開していく計画。5年以内に全国で200棟まで拡大させる考え。

 

 

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