不動産経済研究所がまとめた東京23区の5月の新築分譲マンション供給戸数は、前年同月比383戸減の824戸と約3割減った。期分け物件のボリュームが小さく総数が減少した。戸当たりの平均価格は前年5月よりも826万円高い7760万円に。販売在庫数は2390戸で、前年同月比では707戸減ったが、前月との比較では2戸減とほぼ増減がなかった。

 資材価格が上昇を続けているせいもあるのか、デベロッパーらが販売を急がない傾向が強い。マンションの購入需要は資金に余裕のある層を中心に旺盛で、多くの売り手が在庫を温存しようとしている。そうした風潮が供給戸数の減少につながった可能性もある。

 5月の戸当たり平均価格は3カ月ぶりに上昇。㎡単価も7万円増の128・2万円と2カ月ぶりに上がった。期中に販売された67物件のうち初回の売り出し物件は11件。平均価格が1億円を超えたのは14件だった。戸当たりの平均面積は前年同月の57・19㎡に対し60・55㎡と3㎡ほど拡大した。初月契約率は1・7㌽減の67・4%と好不調の目安となる70%を下回った。

 新たに売り出された11件の物件別販売戸数は、最多の「ブリリアタワー池袋ウエスト」(1期1、2次84戸)を除けばいずれも40戸を下回る。区別の供給戸数はトップの北(99戸)以下、港(95戸)、中央(92戸)などで、目黒・大田両区は供給がなかった。戸当たり平均価格が最も高いのは渋谷区で1億2528万円。次点の千代田区(1億1967万円)以下、新宿や品川など上位7区の平均価格はいずれも1億円を上回った。価格が最も低いのは足立区で3423万円だった。

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