三栄建築設計は生活スタイルに合わせて居住や店舗、教室など多様な使い方ができる二世帯の注文住宅「ニセカイジュウタク」の販売を3日に始めた。玄関と階段を2つずつ設け、親世代と子世代、オフィスと住居、店舗など緩やかに用途を分けて使える。21年度グッドデザイン賞の審査委員が評価する「ベスト100」にも入選した。
建物の上下階を住居と店舗にしたり、一部を自営業用のオフィスにしたりと公私を分けた使い方ができる。国産材を約95%使用し、内装は柱と梁を露出させる「木の現し」とした。内と外の境目の軒下空間に風の通り道となる「パーゴラ」を配置し、ベンチやテーブルを置いてくつろいだり、自転車などを停めたりもできる。日差しが入る天窓付きの部屋や、玄関の土間と一体化した半地下のロフト付きダイニングなどのプランも用意した。屋上のテラスでバーベキューなどの食事を楽しむこともできる。
三栄は近年、注文住宅の販売を強化している。昨年1月に注文住宅ブランドの「シュプール」を売り込むための展示場を埼玉県新座市に作った。注文住宅は東京・杉並の1店舗で販売してきたが、専用の展示場を設けてシェア拡大を目指している。
三栄建築設計は09年に注文住宅事業を本格始動させた。19年にはウィズ・ワンの建築工事(注文住宅)事業と建物リフォーム工事事業を譲受し、人員や東京都内4カ所の住宅展示場などを引き継いだ。三栄は年間2000棟程度の分譲住宅を供給している。そのスケールメリットを生かして注文住宅の原価を他社よりも2割程度抑えることができているという。
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