(提供 日刊不動産経済通信)オフィスビル総合研究所(今関豊和代表)は、東京や大阪など大都市圏における5月末時点のオフィス需給動向を公表した。東京都心5区の空室率は前月比0・06㌽増の4・66%、潜在空室率は0・17㌽減の7・68%と需給は引き続き緩和基調。空室率は大阪市中心部も0・02㌽増の3・92%と上昇が続く一方、名古屋は0・15㌽減の4・88%と下降に転じた。
都心5区の空室率は昨年9月から4%台半ばが続く。5月末時点で潜在空室率は下がったが、「需給が緩む方向感に変化はない」(今関代表)。エリア別の空室率は中央区は0・28㌽増の5・28%、港区は0・1㌽増の5・67%と高いが、千代田区は0・06㌽減の3・58%、新宿区は0・14㌽減の4・07%などと需要が強まってきた。ただ「需要の中身は縮小・統合移転が多く、オフィスの稼働面積の増加には結びつきにくい」(同)と分析している。
大阪市中心部の需給も緩む傾向で、空室率は4%が目前。潜在空室率は0・07㌽増の5・68%と8カ月連続で5%台だ。同社の予測では大阪の空室率は25年第1四半期(1Q)まで4%前後が続きそう。大阪は東京都心とは異なりコロナ禍による需要悪化の度合いが小さいことから、募集賃料は今後3年間で10%ほど上昇、坪1万6000円を超えると予想している。
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