(日刊不動産経済通信)不動産流通経営協会(FRK)の竹村信昭理事長は26日に就任会見を開き、今後の方針などを語った。今年度は、20年に策定した「FRK提言2020」で掲げた①各種建物品質評価制度の再編②戸建てが中心となる政策のマンションへのデュアルフォーカス化③鮮度の高いマーケット情報の提供-の3つを柱に取り組む。
竹村理事長は「コロナ禍で顕在化したニーズの多様化と、先般解禁された電子署名や書面電子化など不動産DXへの取り組みなどについて、『FRK提言』を指針に的確に対応していきたい」と抱負を語った。建物評価に関する制度は既存住宅性能評価やインスペクション(建物状況調査)など複数あり調査項目の重複やバラつきもあるので、合理化の方向性を国へ要望する。マンション共用部の評価の仕組みなど「建物状況調査の5年に1度の制度見直しのタイミングを来年度に迎えるので、使いやすくしてもらえるよう働きかけていく」(竹村理事長)。マンション管理情報について、4月に始まったマンション管理計画認定制度とマンション管理適正評価制度に触れ「取引時に購入者へ的確に管理情報が伝わる仕組みを確立しなくてはいけない」(同)と語った。
コロナ禍の市況に関しては「取引量が増加して価格も上昇し、事業環境は良好。旺盛な買いのニーズが今後も続くのではないか」(同)との認識を示した。価格上昇については個人の見解とした上で「昨年末から売り物件も増えてきているので、需給のバランスが整い、緩やかな価格調整の状態が続いていくのではないか」と話した。
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