(提供 日刊不動産経済通信)三鬼商事が公表した全国主要都市の6月末時点のオフィスビル需給動向によると東京都心5区では大型の成約と解約がせめぎあい、平均空室率は前月比0・02㌽増の6・39%と4カ月間ほぼ横ばいが続いている。大阪の空室率も0・02㌽増の5・01%と同じ動きだ。名古屋では拡張移転などの成約があり0・08㌽減の5・85%と2カ月続けて低下した。福岡では新築ビル4棟に空きが残ったことなどが響き、空室率は0・15㌽増の5・18%と5カ月続けて上昇した。
 東京都心では新築ビルの空室率が跳ね上がった。稼働率が高い2棟の大規模物件を含む合計4棟が同社の調査基準における既存ビルの区分に移ったためで、空室率は17・75㌽増の37・66%になった。既存ビルの空室率は0・02㌽増の6・25%と大きな変動がなかった。都心5区の平均賃料は46円減の2万273円と昨年6月に比べ887円下がった。
 都心の地区別空室率は港区が0・08㌽減の8・13%と突出して高い。次点以下は中央区が0・08㌽増の6・55%、新宿区が0・03㌽増の5・93%、千代田区が0・07㌽増の5・07%など。平均賃料が最も高いのは千代田区で77円減の2万2093円だった。
 地方では福岡市中心部に需給緩和の傾向がある。年初から空室率が上昇を続け、5月以降の1カ月で空室面積が約1100坪増えた。エリア別では天神が0・16㌽増の5・94%と上昇、祇園・呉服町が0・15㌽減の5・85%と下がった。天神で域外への転出がみられ、祇園・呉服町では転入が増えた。横浜は新横浜やみなとみらい地区などの需要が強く、空室率は0・13㌽減の5・37%と3カ月ぶりにやや低下した。

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