(提供 日刊不動産経済通信)三井不動産、九州電力、西日本鉄道の3社が福岡市博多区の青果市場跡地(敷地面積8万㎡超)に開発した大型商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと福岡」(全222店舗)が25日に開業した。三井不動産が力を入れているスポーツやエンターテインメントの要素を盛り込んだのが特徴。屋上などに開放的な九つのパーク(広場)を設けており、アフターコロナにおける商業施設のモデルの一つにもなりそうだ。年間売り上げは400億円を想定している。
ららぽーとは九州では初めての出店となる。18日の記者説明会で三井不動産の広川義浩・専務執行役員商業施設本部長は「『九州にららぽーとを』という強い思いがあった」と話した。九つのパークのうち、屋外の「スポーツパーク」には200m陸上トラックを設置。「フットボールパーク」や、貸し農園施設やバーベキュー施設からなる「アグリパーク」なども屋外に設けた。
「全世代が楽しめるエンタメ施設」も目指し、ガンダムの世界が体感できる国内唯一の施設「ガンダムパーク福岡」を誘致。9スクリーン・計1322席のシネコン、子どもを対象にした職業・社会体験施設「キッザニア福岡」(7月31日開業予定)も入る。青果市場の記憶を受け継ぐ「フードマルシェ」、九州最大級の約1450席を擁するフードコートも導入。省エネや太陽光パネルによる創エネにも取り組み、共用部の使用電力はすべて再生可能エネルギー由来の非化石証書でグリーン化している。
博多駅や福岡空港に近く、広域からの集客も期待できる。三井不動産の肥田雅和・商業施設本部リージョナル事業部長は「世界に発信できるコンテンツも用意した。(コロナ収束後は)インバウンドや観光客まで取り込んでいきたい」と話した。