大阪市天王寺区のデサント旧本社ビルがホテル運営のアイ・エス・エイ(大阪市北区)へ売却されていたことがわかった。アイ・エス・エイは同ビルについて現状のままオフィス主体のテナントビルとして貸し出していく。
デサント旧本社ビルは12年3月に竣工した地下1階・地上5階建ての築浅ビル。土地面積1458.46 ㎡ 、延床面積6003.90㎡ 。所在地は大阪市天王寺区堂ヶ芝1−11−3。同ビルは大阪環状線・桃谷駅徒歩1分の好立地にあり「デサント創業の地」とされる。
アイ・エス・エイは昨年実施された同ビルの売却入札で落札、昨年12月22日付で取得した。アイ・エス・エイの仕入れ担当者によると「一般的にJR大阪環状線の駅前で築浅、しかも著名企業のビルであるならば価格は桁違いに高くなる。だが中心部からやや外れたエリアであるためか、入札ではそこまで高値にはならなかった。桃谷は天王寺の隣の駅で徒歩1分。とても魅力ある物件だ」と語った。
内々に賃貸募集を掛けており、既に医療法人など10者以上の反響を得ているようだ。先の担当者によると「桃谷はオフィス市場としてはニッチだが、需要は十分にある。大阪は中心部にはなくても力のある企業が沢山あり、テナント付けは問題ない」とする。募集賃料は非公開だが、天王寺近辺と遜色ない設定とする構えだ。
デサントは既に大阪市浪速区湊町1−2−3へ本社を移転。旧本社ビル売却で22 年3月期第3四半期連結決算に「固定資産売却益」として約18億円の特別利益を計上した。