脱炭素社会実現へ、3省が合同会議設置―住宅の省エネ基準の適合義務化が焦点

 国土交通省、経済産業省、環境省は、19日に合同会議「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」をスタートする。2050年に温室効果ガスの排出を全体でゼロにする「カーボンニュートラル」の実現に向けて、住宅・建築物の分野で省エネ・脱炭素化対策をさらに強化する。  

 省エネ基準について、現在は説明義務にとどまる小規模建築物・住宅(300㎡未満)を、適合義務まで引き上げることが議論の焦点となる。会議は全5回の予定で、3回目の5月中旬には一定の方向性を示す方針。座長には田辺新一・早稲田大学創造理工学部建築学科教授が就く。  

 カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの基本的考え方を整理するとともに、住宅・建築物の省エネ性能等を高めるための対策強化のあり方と進め方を議論する。既存ストックの課題や、CO2排出削減に資するライフスタイルの実現、吸収源対策としての木造・木質化の取り組みもテーマとして取り上げる予定。  

 4月1日に改正建築物省エネ法が施行され、新築の小規模建築物・住宅に対しては、建築士に省エネ性能の説明を義務付ける制度がスタートした。ただ、説明義務はあくまで説明にとどまり、省エネ基準に適合しないと建てられない「適合義務」(中・大規模建築物に導入)に比べると緩い規制。特に小規模住宅は、中小工務店等への負担増の配慮から適合義務化は見送られてきた経緯がある。カーボンニュートラル実現のため、国は小規模住宅にも省エネ基準の適合義務化を目指す方針で、建築物省エネ法の更なる改正を見据えた議論となる。(日刊不動産経済通信)

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