(提供 日刊不動産経済通信)アイダ設計は、19年に建設した自社のプレカット工場「プレカット事業部 茨城工場」(工場棟延床面積1万4267・09㎡)を22日、報道関係者に公開した。月産で戸建て住宅約300戸分の部材を生産し、同社の年間供給戸数分(約3000棟)に加え社外受注分も安定して供給している。省人化にも取り組み、今後の事業拡大につなげていく。

 所在地は茨城県坂東市緑の里11。当時の関東圏の複数の生産機能を集約して一本化し、ロボットアームを始めとする多数の機械を導入して建設した。省人化の事例では、従来4人で行っていた一部の作業を、機械化により1人で行えるようになった。非住宅用の長さ10mの横架材も生産できる。自社施工の木造事務所棟(延床面積844・41㎡)も併設。羽柄材で強度を確保し大空間づくりに資する「張弦トラス」構造を採用した非住宅のモデル棟でもある。工場棟も一部が展示区画になっており、購入検討者らが見学に訪れる。

 同社は19年度で年間約30棟規模だった非住宅事業の拡大を目指しており、安定して非住宅用部材を生産できる茨城工場は重要な位置付けにある。木材価格の高騰に対しても、自社工場であれば外国産材から国産材への切り替えなどの調整をこまめにできるため建築コストの軽減に役立っている。同事業部は「工場の面積に若干余裕があるため、今後の状況次第では生産体制の増強も可能」とする。

 同日は千葉県柏市のZEH戸建て住宅「ブラーボ・ゼネクト」のモデル棟(2階建て、延床面積141・30㎡)も公開した。同社の主力ZEH戸建てで、同規模の同社標準仕様比で500万円ほどの上乗せで、高い気密断熱性能と太陽光発電システムなどを標準化している。今年度の販売実績中のシェアは、19年度比で約2倍に伸長した。

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