マンション管理センターは、同センターに寄せられた令和元年度の相談の概要を発表した。相談件数は8647件で前年度末比7・5%減となったものの、今年2月以降は新型コロナウイルス感染拡大における通常総会の開催などに関する相談が多く寄せられたことが分かった。
新型コロナウイルス感染拡大における相談だけでみると、今年1月が1件、2月が20件だったが、3月になると118件と大きく増加した。その内容は、(総会の)「書面決議、書面行使」が約39%、「通常総会開催を延期」約38%、「対応検討中」が約22%の順となった。通常総会の開催に関する具体的な相談内容は、総会を開催する場合の注意点や、書面で議決権を行使することは可能か、総会開催を延期できるか、などの相談が多く寄せられた。同センターではこうした事態に対応するために3月27日から5月20日の期間にホームページに通常総会に関するQ&Aを掲載するなどして対応した。 令和元年度の相談全体について相談者の属性別にみてみると、管理組合の組合員が最も多く30・2%、管理組合理事が18・3%、管理組合理事長が18・1%。築年数では築31年~40年の相談が最も多く22・0%、築21年~30年が21・8%、築11年~20年が19・5%。相談内容の1位は「区分所有法・(標準)管理規約の解釈」で1230件と突出して多く、2位は「役員の資格、選任・解任、任期」が349件、3位は「総会の決議事項」で292件と続いた。