(提供 日刊不動産経済通信)アットホームは不動産取引における書類のオンライン化と電子サインに関する実態調査の結果をまとめた。オンライン化は購入より賃貸で利用意向が多かった。賃貸契約時の書類への署名・捺印の方法に関して電子サインは実際の利用では5・4%にとどまったが、今後の希望では20・5%と大幅に増える。
調査は、20年4月以降に物件を購入か、賃貸物件を新規で契約・更新・解約した全国の18~50歳の男女440人に行った。調査期間は21年7月。賃貸契約時の書類への署名・捺印の方法は、実際の利用では手書きで対面が77・1%、手書きで郵送が17・5%、電子サインが5・4%だったが、今後の希望では手書き対面が58・4%と減り、手書き郵送が21・1%、電子サインが20・5%と拡大した。そのほか、更新と解約時については実際の利用は電子サインが1割前後だったが今後の希望では15㌽以上増え、賃貸での電子サインを希望する傾向がみられた。購入では、実際の利用は手書き対面が86・9%、手書き郵送が9・8%、電子サインが3・3%。今後の希望では手書き対面77・0%と減り、手書き郵送13・9%、電子サイン9・0%と増えた。賃貸に比べると、高額な物件購入では慎重に署名・捺印を希望する傾向が表れた。
また、契約書など書類のやり取りについては、賃貸契約では実際の利用は対面手渡し71・7%、郵送16・9%、オンライン11・4%だったが、今後の希望では対面57・2%、郵送20・5%、オンライン22・2%と変化した。購入では実際の利用は対面手渡しが82・0%と圧倒的に多く、郵送10・7%、オンライン7・4%。今後の希望でも対面が72・1%と多く、郵送14・8%、オンライン13・2%と変化は大きくなかった。