三井不動産は、2030年度の温室効果ガス40%削減(19年度比)、50年度のネットゼロ達成に向けた行動計画を策定した。30年度までに国内すべての新築物件をZEB/ZEH水準の環境性能とし、メガソーラー事業を5倍に拡大する。電力のグリーン化は対象施設を首都圏の保有施設から国内の全施設に広げた。新規開発物件の二酸化炭素排出量に価格付けを行う社内制度も導入する。
行動計画では、30年度まで実施する具体的な取り組みを明記した。新築物件のZEB/ZEH化は、「Oriented以上の環境性能を有するBEI水準」と定義。テナント企業にグリーン電力を提供するサービスも拡充。既に約100社が利用・検討しているという。
メガソーラー事業は現在5カ所・年間総発電量0・8億kWhから、30年度までに5倍となる年3・8億kWhへ拡大する。年8億kWh以上の非化石証書も確保する。建築時のCO2削減に向けては、22年度中に「建築時排出量算出ツール」を整備し、施工者にツールの使用を義務化する。長期的には、洋上風力発電や地熱発電の再エネ新技術の活用や新たな創エネ事業の展開を検討する。大学との共同研究、ゼネコンとの研究開発、ベンチャーへの出資、実証実験の場の提供も進める。
行動計画の推進主体として「サステナビリティ推進部」を10月に新設しており、22年度から「社内炭素価格制度」(インターナルカーボンプライシング)を導入し、環境負荷を数値として可視化することで削減意識を高める。(日刊不動産経済通信)
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