不動産経済研究所は東京23区における10月の新築分譲マンション供給実績をまとめた。供給戸数は前年同月比489戸減の1071戸と2カ月連続で前年を下回った。昨秋に各社が供給を増やした分の反動減が出たほか、11月以降の秋商戦に備え売り控える動きもあった。一方、戸当たりの平均価格は8455万円と1年前よりも892万円上昇。㎡単価も15・2万円高い144・5万円といずれも4カ月連続で前年同月を上回り、値上がり基調が続いている。
東京23区の10月の供給は前年同月比で500戸近く減ったが、コロナ感染が広がる前の一昨年10月(1030戸)とほぼ同数だ。平均価格は前年10月よりも11・8%上がった。土地代が高いことや、白金(港区)や豊洲(江東区)などで複数の高額物件が売られたことなどが影響した。月間契約率は73・7%と好調の目安である70%を超えた。契約率は前月比で13・4㌽増、前年同月比で6・8㌽増といずれも上がった。10月末時点の在庫は2563戸と前月比で91戸減った。
区ごとに供給戸数をみると、最多は江東区の135戸で、次点以下は港123戸、大田106戸、台東100戸、品川89戸など。23区のうち8区が対前年比で戸数を増やした。一方、文京(0戸)や練馬(1戸)、中央(2戸)、墨田(3戸)などは少ない。中央区では11月に「HARUMI FLAG」(晴海フラッグ、総分譲戸数4145戸)の販売が再開された。
戸当たり平均価格の首位は渋谷区で63・8%上昇の2億4569万円。発売10戸以上で契約率が高い区は目黒100%(供給80戸)、品川96・6%、大田95・3%、中野87・5%(24戸)などの順だった。
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