政府は11日、第1回デジタル田園都市国家構想実現会議(議長=岸田文雄首相)を開いた。デジタル化により地方から新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮める岸田首相の「デジタル田園都市国家構想」について、実現のための具体策を探る。
第1回は、若宮健嗣・デジタル田園都市国家構想担当大臣が今後の論点を発表した。同会議が検討すべき内容として、①地方の課題を解決するためのデジタル実装②デジタル人材の育成・確保③地方を支えるデジタル基盤の整備④デジタル化の恩恵から誰一人取り残さない社会の実現―の4分野を掲げた。筆頭に挙げたデジタル実装の分野は具体策として、地方での仕事の確保(地方創生テレワークなど)や成長産業の創出(地域ビッグデータの活用等による新産業の創出、スマート農業など)のほか、スーパーシティ構想の早期実現などを挙げている。
岸田首相は同構想について、「新しい資本主義実現に向けた成長戦略の最も重要な柱。デジタル技術の活用により、地域の個性を生かしながら地域を活性化し、持続可能な社会を実現する」としたうえで、「当面の具体的施策と中長期的に取り組んでいくべき施策の全体像を年内をメドにまとめる。速やかに実行に移すことで、早期に地方の方々が実感できる成果を得ていく」と述べた。
同会議には斉藤鉄夫・国土交通大臣も構成員として加わる。斉藤大臣は「デジタル技術を活用して、地域の課題を解決するスマートシティや、デジタル田園都市国家構想を踏まえた新たな国土形成計画の策定等を進めていきたい」と発言した。(日刊不動産経済通信)
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