不動産公正取引協議会連合会(種橋牧夫会長)は22日、東京都内のホテルで第19回通常総会を開き、広告表示に関する規約の改正案などについて承認した。駅や商業施設までの所要時間について、マンションやアパートの場合は、敷地ではなく建物の出入口を起点に計測することとする。
種橋会長は総会冒頭で、表示規約の変更について触れ「3年以上前から変更作業を行っていた」と説明した。駅までの所要時間では、新築の分譲住宅の場合は、販売住戸のうち最も近い建物からと、最も遠い建物からの所要時間を併記するよう求める。電車の所要時間については、朝の通勤ラッシュ時の所要時間の明示を義務付け、平常時の所要時間の併記も認める。物件名称の使用基準は緩和し、これまでの公園と庭園、旧跡などに加え、海(海岸)や湖沼、河川の名称も使えるようにする。街道の名称は、これまでは物件が面していないと使用できなかったが、直線で50m以内であれば認める。予告広告やシリーズ広告では「1棟リノベーションマンション」を新たに認め、本広告は物件ホームページのみでも可能とする。そのほか、インターネット広告では必要な表示事項として「引き渡し可能時期(賃貸では入居可能時期)」と、分譲物件では「取引条件の有効期限」を追加する。
改正規約については今後、消費者庁と公正取引委員会での文書審査を受けたあと、同庁と同委員会に認定申請する。認定後は周知期間として半年以上期間を置いて施行する。文書審査に要する期間は読めず、施行は22年度中となる見込み。総会ではそのほか、20年度事業報告と21年度事業計画が承認された。(日刊不動産経済通信)
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