(提供 日刊不動産経済通信)三井不動産レジデンシャルは14日、地上1階の共用部で朝食・夕食を提供し、キッチンやランドリーも共用部に集約した賃貸マンションの新商品「パークアクシス錦糸町スタイルズ」(東京・墨田区、96戸)を報道関係者に公開した。忙しく働く若いビジネスマンが主なターゲット。多機能の共用部を導入したことで、周辺相場より高めの賃料単価の設定が可能になった。将来的には投資家への売却を想定している。
共用部を充実させる代わりに、専有部にはキッチンや洗濯機スペースを設けず専有面積は約15~18㎡とした。朝食は200~450円、夕食は400円で、ドリップコーヒーも一杯80円で飲める(朝食とセットの場合は無料)。共益費込みの賃料は11万6000円から。周辺相場よりも高めだが、インターネットが無料で利用できるほか、食費も抑えられる。水光熱費は一律8800円(税込み)。「コモンズ」と呼ぶ地上1階の共用部の面積は120㎡。キッチンやワークスペース、ダイニングの機能を持ち、無料で貸し出すメジャーや掃除機などの生活工具も置く。話題の本も貸し出す。男女別ランドリーは予約制で、女性用は施錠付きの空間に設置した。入居者の男女比は7対3を現時点では想定。キッチンの共同利用などで「自然発生的な交流を見込んでいる」(神谷正樹・賃貸住宅事業部事業グループ室長)。
新築物件として3月下旬に竣工し、今後リーシングを本格的に始める。投資家目線では通常の賃貸レジと比べ、共用部のランニングコストが膨らむが、特徴付けでその分の賃料上積みは期待でき、築年数が経過しても他物件との違いを訴求しやすいとみられる。