ボルテックスは不動産投資型クラウドファンディング(CF)事業に参入した。ファンズ(東京・港区)が運営する同名のサイトで6日から初弾案件への出資を募り、23日までに個人投資家などから1億円を調達した。集めた資金は自社で販売する区分所有オフィスの改修経費などに充てる。2件目以降の組成時期は現時点で未定だが、初弾案件に募集額を大きく上回る資金が集まったことから、早い時期に次の案件を組成する方針だ。  

 ボルテックスは区分販売用オフィスビル、「VORT」シリーズのフロア所有権を共有持分として売る「Vシェア」事業を展開している。東京都心にある1棟当たり10億~50億円のビルが中心で、今年3月に東京・港区の「VORT新橋Ⅱ」の4階を、区分販売用のオフィスビルとしては初めて改修した。  

 同社は今回、自社で保有する「VORT神保町Ⅱ」の1室に抵当権を設定。ファンドを組成したファンズ・レンディング社と契約し、投資家から資金を調達した。初弾案件の予定利回りは年2・3%(税引き前)。運用期間は8月30日から22年4月28日までの約8カ月間。CFの最低成立金額は3000万円としていた。募集額の1億円を超える資金が集まり、抽選で受け付け金額を絞り込んだ。  

 Vシェアの投資単位は最低5口500万円からと比較的大きい。出資者は賃料相当額を分配金として受け取れ、売却益も期待できる。一方、ファンズは1円から投資でき、オンラインですべての手続きが完結する。同社はより気軽に投資できるCFで事業の間口を広げ、Vシェアなど既存事業の成長を目指す方針だ。(日刊不動産経済通信)


								
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