(提供 日刊不動産経済通信)
長谷工グループは、戸建て事業を全国で展開していく。主に首都圏で事業を手掛けるグループの細田工務店に加え、「㈱長谷工ホーム」を昨年設立。両社の社長を平野富士雄氏が兼ねて一体的に連携しながら、豊富な用地情報を利用した戸建て事業に取り組む。事業エリアは、グループシナジーを生かして全国規模で展開する方針。三大都市圏に加えて、細田工務店の営業所のある東北地方や、大規模再開発事業での連携などによって事業の拡大を見据えている。
細田工務店はこれまで、東京・杉並区や世田谷区を始めとした中央線沿線や横浜エリア、加えて仙台市青葉区の東北営業所で分譲戸建て・注文住宅事業を展開してきた。長谷工グループに加わり、これまで得意としてこなかったエリアの用地情報を活用した事業展開を模索。全国規模で戸建て事業を担うデベロッパーとして、新たに長谷工ホームを設立した。長谷工ホームは、23年に第1弾となる分譲戸建てを竣工予定。千葉県を始め首都圏と東海圏で事業を進めるほか、長谷工の支店網を生かした札幌や福岡、大阪などでの事業も検討している。
また、大規模再開発事業の一部用地を利用し、再開発マンションと連動した戸建てなど、多彩な展開を目指す。本紙の取材に平野富士雄社長は、「創業から70年を経て成熟した細田工務店の知見を、長谷工グループで生かしていく。細田工務店は、得意とするエリアでの事業を深化させ、地方も含めた全国での展開を長谷工ホームが担っていく」と展望を語った。
長谷工ホームは21年5月25日設立。細田工務店と同じく、本社所在地は東京都杉並区阿佐谷南3―35―21、平野富士雄・代表取締役社長。資本金1億円。