マンション管理協の適正評価制度、22年10月本格稼働へ 登録は同年4月から開始、インセンティブ付与へ税制要望も

マンション管理業協会が運用を担うマンション管理適正評価制度が、2022年10月の本格稼働を目指し調整を進めている。同年4月から登録を受け付け、登録情報からの審査を経て10月からランクの評価やインセンティブの付与を行えるようにする。インセンティブには、評価によって損害保険料の割引ができるよう損害保険会社と協議しているほか、融資を受ける際の優遇についても国に要望する。

 制度はマンションの管理状況や管理組合の運営状態をS、A、B、C、Dの5ランクで評価。管理に関する情報をランクによりわかりやすく情報表示させることで管理の状態に注目させ、ランクに応じてマンションの売買の際の価格に反映させたり、インセンティブの付与などにより管理に関するコストの低減できるようにするのが狙い。
 管理状態を審査する上では、管理業務主任者やマンション管理士で管理協が指定する講習を修了した「(仮称)評価管理業務主任者」「(仮称)評価マンション管理士」が評価する。管理協が整備する登録システムに評価結果を入力する権限も与える。評価結果は管理協が設ける専用サイトに表示させる方向で、さらに不動産流通のポータルサイトなどへのリンク表示が行えるよう関係機関と協議している。評価は毎年更新する。
 評価結果により受けられるインセンティブは、現状では管理組合が加入する損害保険料の割引や融資での優遇策が持ち上がっている。保険料割引では、管理状況が情報公開されることによる割引や、管理状況に応じた割引などが想定されている。融資での優遇は、住宅金融支援機構の共用部リフォーム融資などで優遇ができないか模索しており、8月にも実施される国への税制改正要望などで働き掛けたい考えだ。税制改正要望では、管理計画認定制度の認定による固定資産税の減免なども要望する予定としている。


 管理状況の評価は、改正マンション管理適正化法で規定する管理計画認定制度でも実施する。両制度では評価項目に違いがあるため、適正評価制度では管理計画認定制度の認定基準にある項目を追加し、評価項目をそろえる方向。管理計画認定制度の認定を受けようとするマンションに対し、適正評価制度を実施することで管理計画認定制度の審査を省略できる仕組みを構築したい考えだ。実施に向け国と協議を進めており、両制度を一括審査して評価結果をワンストップで取得できるようにする。評価を受けるマンションに対しては、両制度への申請の手間を省けるほか、制度ごとに受けられるインセンティブを両方活用できる可能性も生まれる。


 管理協は今後、登録の実施に向けて制度をマンションに周知する取り組みを強化する。制度への登録申請は管理組合の総会決議が必要とされており、管理組合の総会が開催されるピークが10~11月にあることを踏まえ、その際にPRすることも検討している。会員企業のフロントが制度を紹介できるような方法を整備していく。

2021/8/5 月刊マンションタイムズ

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