三菱地所は、東京・千代田区のJR有楽町駅前に所有する「有楽町ビル」と「新有楽町ビル」の両ビルを建て替えることを決めた。「有楽町エリア再構築」の第1弾となる新築ビル計画。両ビルは23年をメドに閉館する。建て替えのスケジュールは現時点では未定。丸の内、大手町に続き有楽町でも街の再構築が本格始動する。
同社が昨年1月に公表した「長期経営計画2030」では、有楽町エリアを「重点更新エリア」の一つに位置付けていた。同社の保有ビルが集中する大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアのうち、有楽町はオフィスだけでなく文化や交流の街でもあり、これまで再構築に向けてソフトづくりを先行。新たな才能を発掘し、活躍の場を創出する取り組みも進めてきた。
両ビルの建て替えは有楽町再構築を牽引する同社の旗艦ビルとして計画を進める。「有楽町ビル」は1966年に竣工。地上11階地下5階建てで延床面積は4万2159㎡。道路を挟んで北側の「新有楽町ビル」は1967年に竣工し、規模は地上14階地下4階建て、延床面積8万3023㎡。テナントニーズの高度化や脱炭素への貢献、防災機能の強化なども必要になっていたため、建て替え計画に着手することにした。
同社は2020年以降の丸の内エリア(大丸有エリア)のまちづくりを「丸の内ネクストステージ」と呼び、ハード面の基盤整備に加え、デジタル基盤を強化。イノベーションを生み続けるエコシステムの形成を街全体で取り組むことを目指している。有楽町エリアと常盤橋エリアを重点的に整備し、30年までに約6000億~7000億円を投じて、建て替えやソフト整備を行う予定だ。(日刊不動産経済通信)
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