区分マンションの買取再販や仲介を行うランドネット(東京・豊島区、榮章博社長)は21日、東証JASDAQスタンダードに新規上場した。初値は公募価格3830円を38・9%上回る5320円、終値は4600円となった。榮社長は同日の上場説明会で「上場により知名度を上げることで、雇用の拡大と顧客からの信頼獲得に期待している」と語った。
同社は99年の設立で、ワンルームの区分マンションを個人から直接買い取り販売する、投資用の買取再販事業を主軸に展開。販売後の賃貸管理も行い、20年7月期の売上高の内訳は不動産売買で98・5%を占め、残り1・5%が不動産賃貸管理となる。販売先は不動産業者での仲介や買い取りが53%、個人への直接販売が47%。出口比率で業者販売が多いことについて、榮社長は「課題でもあり、強みでもある」とする。業者販売により年7・6回という高い棚卸資産の回転率を誇るが、販売価格は上がるため、今後は個人への直接販売を強化していく。また、近年は1Rのほか、実需層向けにファミリータイプの取り扱いも行っており、足元の取り扱いは67%が1R、33%がファミリータイプ。同社は独自の不動産データベースを活用しており、足元の仕入れも好調に進んでいるという。
同社の20年7月期の業績は、売上高357億7300万円、営業利益8億7400万円、経常利益8億3100万円、当期純利益5億9400万円。21年7月期の見通しは、売上高409億2900万円(前期比14・4%増)、営業利益11億2900万円(29・1%増)、経常利益10億5900万円(27・4%増)、当期純利益7億3200万円(23・1%増)。(日刊不動産経済通信)