(提供:日刊不動産経済通信)三菱地所・サイモンは20日、埼玉県深谷市に自社で10カ所目の施設となる「ふかや花園プレミアム・アウトレット」を全面開業する。新規の開業は13年に作った千葉県酒々井町の施設以来約10年ぶり。開業に先立ち17日に会見と見学会を現地で開き、山岸正紀社長は「初年度に260億円の売り上げを目指す。さらに上積みして業界での地位を固めたい」と表明。京都府城陽市に11カ所目の施設を準備していることも説明した。
開業する施設は秩父鉄道・ふかや花園駅徒歩3分の場所。関越自動車道・花園インターチェンジからも1・5㎞と近い。東京、新宿、大宮、川越の各駅から高速バスも出ている。最寄りのふかや花園駅は18年に開業した。秩父や長瀞など埼玉北西部の観光地とアウトレットを連動させ、官民で地域を盛り上げる。
敷地面積は約17万6800㎡。施設の総延床面積は2万7500㎡。ハイエンド・ブランドを中心に137店舗で構成する。物販が94店舗、飲食・食品販売が41店舗などで全体の約4割が飲食関連。隣接地にはキューピーが5月に開業した複合農園もある。施設の全電力を太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄う。
駐車場は3000台。埼玉や群馬などの北関東や東京など広域の集客を見込む。山岸社長によると同社が運営する9施設の合計売上高は19年度に約3434億円だったがコロナ禍で客足が大幅に鈍った。だが昨年度には訪日客が戻らないなか2954億円に回復。
同社は99年に設立され、00年に静岡県御殿場市に旗艦店を開業した。大阪・神戸や栃木、佐賀、仙台など17日時点で9施設を運営中。地価が低く一定規模の商圏にも近い郊外を見定めて出店してきた。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow 不動産経済研究所/不動産経済オンライン