不動産経済研究所は19日、首都圏と近畿圏の今年上半期(1~6月)のマンション市場動向を発表した。首都圏の上半期の供給戸数は1万3277戸で、最初の緊急事態宣言中に供給が大きく落ち込んだ前年上半期(7489戸)と比べ77・3%増で、上半期としては3年ぶりに増加し、19年上半期(1万3436戸)以来の1万3000戸台となった。
地域別の供給戸数は、都区部5816戸(前年同期比51・3%増)、都下963戸(26・5%増)、神奈川県3566戸(129・5%増)、埼玉県1303戸(161・6%増)、千葉県1629戸(96・0%増)と、全てのエリアで増加し、なかでも神奈川県と埼玉県は倍以上伸ばしている。都区部のシェアは43・8%で前年同期比7・5㌽のダウン。東京都全域では6779戸、シェア51・1%で、前年同期に比べ戸数は2173戸の増加となり、シェアは10・4㌽ダウンしている。
初月契約率の平均は72・5%で、前年同期比4・2㌽アップし、上半期としては15年上半期(76・1%)以来6年ぶりの70%台となった。累積契約率は85・4%で、前年同期比では9・3㌽アップしている。
価格動向をみると、平均価格は6414万円で前年同期比3・9%下落、㎡単価は96・2万円で6・7%下落している。上半期としては平均価格、単価ともに9年ぶりの下落となった。エリア別の平均価格と単価はそれぞれ、都区部8041万円、127・3円(前年同期比1・8%下落、3・9%下落)、都下5388万円、78・5万円(1・1%下落、3・2%下落)、神奈川県5438万円、79・1万円(5・5%上昇、0・1%下落)、埼玉県4932万円、71・6万円(0・1%上昇、1・8%下落)、千葉県4535万円、63・4万円(2・2%下落、0・2%上昇)と、都区部、都下が平均価格、単価ともに下落している。
6月末時点の販売在庫は6395戸で前年同月末比992戸の減少となり、2年連続で減少した。
下半期(7~12月)の供給戸数は1万9000戸前後で、前年同期の1万9739戸と比べると3・7%減となる見通し。21年年間の戸数は約3万2000戸となり、20年の2万7228戸と比べ17・5%増加し、2年ぶりの3万戸台になる見込み。(日刊不動産経済通信)
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