落雷を抑制する避雷針「P D C E避雷針」を開発・製造・販売する落雷抑制システムズ(横浜市、松本敏男社長)は、これまで住宅や大型スポーツ施設、鉄道などに設置した総台数が 2963 台(受注ベース)と、2010年の会社設立以来11年で3000台の大台が見えてきた。
「PDCE」設置を通じて落雷被害を軽減する手段を提供しています。従来型の避雷針は、尖った針(突針)に雷を誘導しエネルギー(電流)を地面に逃がす仕組み。ただし雷の放電量は数万~数十万アンペア、電圧は 1 億~10 億ボルトという電圧の大きさから、電流の一部が建物内に侵入し、テレビ、冷蔵庫、エアコン、オフィスの場合やPCやサーバー、エレベーターなどあらゆる電子機器に影響を与える可能性がある。
PDCE 避雷針は、「雷の通り道を作らないことで落雷を抑制する」という発想の設計で、そもそ
も落雷しないため建物内部への被害が起こることはないとしている。これまでの主な設置実績はYOKOHAMA AIR CABIN(横浜市桜木町)、横浜総合国際競技場(横浜市港北区)、牛久大仏(茨城県牛久市)、大手私鉄(15 社中 12 社)、太陽光発電施設、高齢者施設、防災無線、ゴルフ場、消防署、化学工場、発電所、清掃工場、無線中継局、屋外イベント、大学、小学校、野球場、鉄道、放送局 など。
雷は、鉄筋コンクリート造や木造の建物内、自動車、鉄道・バスなどの交通機関の内部などは比較的安全だが、グランドやゴルフ場、砂浜などの開けた場所、山頂などの高いところでは、人に落雷しやすい。気象庁によると、2005~2017 年の 12 年間で 1540 件の落雷被害があり、このうち約3割にあたる468 件がアウトドアレジャーの盛期である 8 月に集中する。発生地域別で見ると、太平洋側が約 65%、日本海側が約 35%で、太平洋側により注意が必要となる。