三井ホーム、木造マンションの1号棟を公開―NLTなど新技術を採用、旗艦モデルに
外観模型(三井ホーム木造マンションプロジェクト)
NLT材を活用(三井ホーム木造マンションプロジェクト)

 三井ホームは7日、東京・稲城市で建設中の新木造マンションブランド「MOCXION(モクシオン)」の1号棟(1階がRC造の5階建て、延床面積3738・30㎡、51戸)を報道陣に公開した。NLT(ネイル・ラミネイテッド・ティンバー)など新技術を多数取り入れており、中層マンション木造化の旗艦モデルにする。

独自開発の高強度耐力壁 モクスウォール(三井ホーム木造マンションプロジェクト)


 NLTは、2×4材を並行に並べて釘打ちした積層大断面部材。床で1時間準耐火、屋根で30分準耐火の大臣認定を取得済み。大規模な製造機械は不要で、工場生産への適合性や輸送と現場組み上げのしやすさの全てが高い水準にあり、北米などでは広く普及している。このほかに採用したのは、壁倍率30超の壁枠組工法用高強度耐力壁「モクスウォール」、

屋根用断熱パネル「ダブルシールドパネル」、地震や台風で生じる浮き上がりや木材の乾燥伸縮に対応するタイダウンシステム「ロッドマン」、一般仕様比で被覆の厚みを2割に抑えた開口部耐火被覆、新仕様の界壁遮音(遮音性能基準2級、耐力壁倍率27倍相当)とRC造並みの遮音性能の遮音床「ミュート」(LH-55、LL-45)など。

新開発のスプリングパッキン(三井ホーム木造マンションプロジェクト)


 木造化により、建設時のCO2排出量はRC造比で約半分に減少、炭素固定量はスギ2371本相当の160tに達する。国土交通省のサステナブル建築物等先導事業(木造先導型)に採択済みで、ZEH-Mオリエンテッドも取得予定。長野県産の信州カラマツを、床組の一部(2×10材)として採用した。


 所在地(稲城市百村1625-1)は、京王相模原線・稲城駅から徒歩4分。11月に竣工予定で賃貸住宅として運用する。2号棟以降の展開は今後検討する。(日刊不動産経済通信)

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