NTTデータ経営研究所、南紀白浜エアポート、TIS は、和歌山県において「ワーケーション」と、東京における在宅リモートワークの比較検証の実証実験を実施した。その結果、在宅リモートワークと比べ、ワーケーションの方が業務生産性、および心身の健康にポジティブな効果があることが分かった。実験は和歌山・白浜の宿泊施設「SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE」、「ゲストリビングMu南紀白浜」、「椿温泉しらさぎ」及び熊野本宮大社(和歌山県田辺市)で実施した。調査対象となったのはTISなど5社の男女20名(ワーケーション参加13名+在宅ワーク7名)。
調査結果によると、和歌山でのワーケーションは、 労働に際して発生する身体的・心理的なストレスである「職業性ストレス」が、ワーケーション期間中およびワーケーション終了後も低減。特に抑うつ感が、期間中に最大56.2%、終了後も42.5%低減した。良質なパフォーマンスを発揮するための業務後のリカバリー経験が、ワーケーション期間中に26.5%、ワーケーション終了後23.2%向上した。
仕事に対する活力・熱意・没頭の度合いを示すワークエンゲージメントが、ワーケーション期間中に23.9%、ワーケーション終了後も15.9%向上した。なおワークエンゲージメントの高い従業員が多い企業は、収益性が高く、離職率・無断欠勤が少ないとされている。
これらの事象について、ワーケーション に参加せず、在宅リモートワークを行った7名には、ワーケーションに参加した13名で見られ変化はなかった。調査実施時期は今年3月。