「大阪に行ったらすぐにシェアを取る。名古屋と福岡で勝ち、最後は大阪だ」―。関西進出を準備するオープンハウスの荒井正昭社長が19日にオンラインで会見し、事業戦略を語った。大阪や兵庫などを管轄する関西支社を4月に作り、現地で戸建て住宅の用地仕入れを始めた。今秋にも初弾商品を発売するという。1月に連結子会社にしたプレサンスコーポレーションの人脈や情報網を使い、23年9月期に関西圏での戸建て住宅の売上高を200億円に到達させる目標だ。
会見で荒井社長は「福岡での売り上げ目標も200億円だが、関西ではその数字をすぐに超えると思う」と指摘し、「大阪での仕入れはそれなりに苦労すると思うが選択と集中で勝ちに行く」と強調した。大阪市北区に新設したオープンハウス・ディベロップメント関西支社に、仕入れと住宅開発だけでなく建設受注や販売の機能も持たせることを検討。東京と同じように都心好立地を集中的に攻めるドミナント戦略で一気にシェアを広げる。
荒井社長は戸建て住宅の市況感について「32年仕事をしてきたが、今が一番売れている。企業努力をしなくても簡単に売れる珍しい時期だ。この売れ行きは少なくとも金利が上がるまで続く」と述べた。
国内で木材の流通量が大幅に減っていることへの対応にも触れ、「手当てはあらかた済んだ」と報告。その上で「当社の戸建て住宅の単価は約4400万円だが木材の原価は120万円ほどで、仮に木材の価格が3割上がっても単価へのしわ寄せは36万円程度だ」と影響を分析し、「(木材不足は)話題作りの側面もある。長引くことはないだろう」と見解を語った。(日刊不動産経済通信)
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