新橋の登録有形文化財「堀ビル」をシェアオフィスに ーGOOD  OFFICE 新橋、グッドルームが運営
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地上5階から階段吹抜を見下ろす(東京・
新橋 堀ビル)

 東京・新橋交差点に面する、築89年の「堀ビル」がシェアオフィスとして生まれ変わった。オーナーの堀家から竹中工務店がマスターリースし、建築物リノベーションのほか、シェアオフィス運営を行うグッドルーム(東京・渋谷、小倉弘之社長)が施設を運営する。

 現存するRC造のビルは1932年の竣工。98年登録有形文化財に指定された。オーナーが相続対策で利活用を検討、複数のゼネコン・デベロッパーがプランを提示したところ、竹中以外の企業は建物を取り壊すという内容であり、レガシー建築を後世へ残すという提案を行った竹中が優先交渉権者となった。竹中は堀ビルと同様に文化財建築物を保存・活用する「レガシー活用事業」の実績がある。

グッドオフィス新橋 個室

 竹中は20年10月に賃貸借契約を締結、続いて耐震補強などの改修工事を行い、21年4月にシェアオフィス「グッドオフィス新橋」を開業した。グッドオフィス新橋のテーマは、オープンイノベーションが起きやすい環境の創出。建物は地上5階・地下1階建てで、B1階はフリースペース、1階はラウンジ、B1および2階〜5階はレンタルオフィス(個室)・会議室。敷地面積192㎡、延床面積875㎡。

エントランスの照明 改修後も当時のまま

 個室は12.46〜55.83㎡で20部屋用意、賃料(含管理費)は19万円から。現在は入居予定を含めて4社が入居する。業種はいずれも建築DX関連のベンチャーや建築関連出版社など。かつてオーナーが居住していた4階はオープンイノベーションスペースとして、竹中工務店も入居する。1階のラウンジはコワーキングスペースとして月3万円から利用可能で、別途建築関連のセミナーなども開催していく。ビル全体を「建築・空間DX」に特化したイノベーションの場としたい意向。建築DXをIT面でバックアップするため、グッドルームの関連企業であるオープンリソース社が技術開発支援する。

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