(提供 日刊不動産経済通信)
マニュライフ生命保険傘下のマニュライフ・インベストメント・マネジメント(マニュライフIM)は日本でレジデンスの投資に乗り出す。首都圏や大阪、名古屋など大都市の複数物件を取得するため、ケネディクスとともにエクイティー総額198億円規模のJVを組成することで合意。シード・ポートフォリオ9件のうち4件を4日までに取得した。今後、日本で段階的にパイプラインを増やす方針という。
マニュライフIMはカナダを本拠地とするマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーションの資産運用部門。カナダや米国、アジアなど大都市を中心にオフィスや商業施設、集合住宅などの商業用不動産を開発・管理している。
今回、アセットマネジメントの協力会社にケネディクスを選び、日本で初めてレジを買い付ける。取得するレジの賃貸可能な総面積は約2万3000㎡強で、9物件のうち5物件は東京23区、4物件は首都圏と大阪・名古屋にある。単身者向けとファミリー向けが混在しているという。これらの9物件を合わせると、日本におけるマニュライフIMの不動産ポートフォリオの総延床面積は約5万4000㎡になる。
近年、海外の投資会社が日本の不動産への買い姿勢を強めている。欧米などに比べ不動産のキャップレートは見劣りするものの、相対的に割安感があることや、安定性が高い点などが投資家を引き付けている。コロナ禍で売却物件も増えている。CBREが昨年11~12月にアジア太平洋圏の投資家らを対象に行った意向調査では海外投資家の74%が「今年は昨年よりも日本の不動産を取得する金額が増える」と回答している。