赤羽一嘉・国土交通大臣は10日、菅政権が掲げる2050カーボンニュートラル実現に向けて、住宅建築物の省エネ基準適合義務付けを含めた「ロードマップ」を新たに作成すると表明した。住宅の省エネ推進で、いつまでに何に取り組むかを工程表にして明確化する。地域工務店への配慮から、住宅の省エネ基準適合義務化はこれまで見送られてきた経緯がある。赤羽大臣は「大きな決断」として、義務化に踏み切る。
 10日に開かれた衆議院国土交通委員会で、岡本三成議員(公明党)からの質疑に対する答弁で明らかにした。日本の戸建て住宅は、約8割を地域の工務店が手掛ける。省エネ基準適合を義務化すると、負担増に対応できない工務店が出るのではという配慮から、19年の建築物省エネ法の改正でも義務化は見送られた。赤羽大臣は「ついてこれない業者が出てきてしまうという配慮のなかで、なかなか(義務化が)進まないもどかしさがあった」と振り返った。同時に、「一定の業者がついてこれないとなったら所管官庁としては問題。そこのケアも含めてしっかりと取り組んでいきたい」と意気込む。
 赤羽大臣は、住宅建築物の省エネ基準への適合義務付けを含めた2050年までの対策強化ロードマップを作成する検討会の立ち上げを指示。国交省、経済産業省、環境省の3省合同で、検討会は4月からスタートする。義務化のスタート時期や、詳細な内容は今後の検討会で詰める。
 住宅の省エネ基準適合義務化は、高齢者が増えるなかで、断熱性能の向上によりヒートショック対策にもつながる。「健康という観点でも大切な政策だ」(赤羽大臣)。(日刊不動産経済通信)

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