NTT都市開発を代表企業とする4社グループは、東京工業大学と同大学田町キャンパス土地活用事業に関する事業協定書を締結した。同大学は、敷地面積約2・3haの同キャンパスを75年間貸し付け、4社グループが地上36階建ての大型複合施設などを整備する。竣工は30年6月頃、グランドオープンは32年4月頃の予定。
4社グループはNTT都市開発のほか、鹿島建設、東日本旅客鉄道、東急不動産で構成。JR山手線・田町駅前にある同キャンパスは「工業デザイン発祥の地」とされ、附属科学技術高等学校やキャンパス・イノベーションセンターなどがある。高校は大岡山キャンパスへの移転が決定済み。公募型企画競争方式による事業者選定を行い、NTT都市開発グループが事業予定者(交渉権者)に選定された。26年4月から土地を貸し付け、同グループが複合施設を整備する。
現在の計画によると、地上36階地下2階建て、延床面積約24万7700㎡の「複合施設A」と地上7階建て、延床面積約2500㎡の「複合施設B」を整備する。複合施設Aには、オフィスやホテル、商業施設、保育所、産学官連携施設、教育研究施設が入り、複合施設Bは商業施設や教育研究施設を配置する。
NTT都市開発の辻上広志社長は1日の記者会見で「国内外の先端技術や人材を集め、世界に誇るイノベーション拠点を形成したい」と語った。民間事業者と同大学が共同で運営する1万㎡超のインキュベーション施設を設け、ベンチャー・スタートアップ、国内外の大学、企業、研究機関が連携したオープンイノベーションを創出する。(日刊不動産経済通信)