アジアのデータセンター開発・投資活況―JLL、「保守性」好感で日本市場人気

 アジア太平洋地域のデータセンター(DC)市場が活況だ。多くの海外投資家がコロナ渦中の欧米からアジアへと目線を移すなか、巣ごもり需要の拡大などでDCの開発・投資が急速に増えている。JLL日本キャピタルマーケット事業部の浅木文規シニアディレクターはインフラと電力供給、保守性の3条件が整った日本市場の優位性を説き、「東京の大手町と東部の印西、西部の府中、多摩、三鷹がDC開発の最重要エリアだ。今後も大幅な需要拡大が期待できる」としている。
 海外投資家らのアジア志向やオフィス・ホテル投資の減速、Eコマース拡大などの要素が重なり、日本を含むアジアのDC市場に資金が流れている。JLLによると、東南アジアにおけるDC供給量の6割弱をシンガポールが占め、インドネシアのDC投資額も向こう5年で累計15億ドルに達しそうだという。
 浅木シニアディレクターは、昨年12月に仏保険大手アクサの投資部門が約220億円で東京・江東区のDCを取得した事例や、米エクイニクスらが昨春に東京・大阪でDC開発を表明したケースなどを例示。アジア圏のDC主要市場であるシンガポールと香港、シドニー、東京のうち、データ保護の水準が高い日本市場が開発・投資先に選ばれていると分析している。
 CBREの調査結果では、20年通年の国内事業用不動産の投資額が前年比5・2%増の3兆8480億円とコロナ禍にあって前の年を上回った。国内投資家の投資が15%減った一方、海外投資家の物件取得が30%増えた。投資先の首位はオフィスで総額の38%を占めるが、コロナ禍でテナント需要が鈍く、DCなどオルタナティブ投資が増える一因になっている。(日刊不動産経済通信)

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