不動産経済研究所は25日、首都圏マンション市場動向の2020年のまとめを発表した。それによると、2020年1月から12月に首都圏で供給された分譲マンションの戸数は2万7228戸と、2019年比で12.8%減少した。下期に挽回するものの、コロナ禍によりバブル崩壊直後の92年以来の3万戸割れとなった。
「12月の供給(後述)を受けて、3万戸を割ったものの、過去最少ではなくなった。4、5月の供給が非常に低水準であり、これが最後まで響いた形」(不動産経済研究所)。2020年を前半と後半で分けて見ると、上期に7000戸程度しかなかった供給が、下期は一転して2万戸近く供給された。ただし年間のトータルでは3万戸には届かなかった。
エリア別で見ると、都区部が20%減の1万911戸と大きく減らしたのに対し、郊外は微減に止まる。都下及び周辺3県(神奈川、千葉、埼玉)を合算すると、前年の1万7501戸に対し2020年は1万6317戸だった。
なお2021年は首都圏全体で3万2000戸に増加を予測しており、内訳は都区部で1万4000戸、それ以外の都下及び3県で1万8000戸にそれぞれ増加するとした。
同時に発表した2020年12月の首都圏マンション市場動向によると、12月の発売は15.2%増の7362戸と大きく回復、2年ぶりに7000戸を突破した。契約率は62.6%、戸当たりの価格は5623万円、郊外の供給が増えて23区シェアがダウンしたため、4.3%のダウンとなった。即日完売物件はパークタワー勝どきミッド1期1次(237戸)。