三菱地所レジデンスは、京都市中京区の病院建物を取得し、有料老人ホームにコンバージョンを行う。病院建物を解体せずに他用途に転用するのは珍しく、リノベーションによって有料老人ホームとして開業させるのは同社でも初めてという。
このほどリノベーション工事に着手した。既存の建物は入院病棟で、築10年と築浅だったうえ、病院と有料老人ホームは、動線やレイアウトなど求められる建物の構造が比較的近かった。大きな変更は必要なく共用部も活用できる部分は残しながら、リノベーションを実施することにした。また、元病院とあってスタッフルームが建物の中心に配置されており、外周部に各居室を配置することで、スタッフがすぐに駆け付けられる。
リノベーションでは居室を「家」、共用部を「街」と捉え、室内も変化に富んだデザインとした。従前の病院にはなかった広いダイニングを1階部分に設け、入居者が集まっても広々とした空間で食事ができ、入居者同士の交流が図れるようにする。
有料老人ホームはJR山陰本線・円町駅から徒歩8分に立地。建物の規模はS造地上4階建てで、80室(居室面積18・49~34・54㎡)を設ける。運営は㈱ケア21が手掛け、「(仮称)プレザングラン京都円町」として22年4月に開業する予定。所在地は京都市中京区西ノ京塚本町3-1ほか。
三菱地所レジデンスは近年、有料老人ホーム事業を拡大しており、首都園では18物件を手掛けている。同社関西支店でも今回の物件のほかに1物件が開業済みで、3物件の用地も取得している。(日刊不動産経済通信)
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow 不動産経済研究所/不動産経済オンライン