昨年の自殺者数増加、事故物件の特殊清掃施工件数も増加ー特殊案件施工士協会

 

 警察庁の発表によると、昨年1年間の自殺者数(速報値)は前年比750人増の2万919人となった。リーマン・ショック以来11年ぶりの増加となった。男女別の内訳をみると、男性が135人減の1万3943人となり、11年連続で減少しているものの、女性は885人増の6976人。女性が増加している背景には、新型コロナウィルスの影響による経済情勢の悪化や家庭環境の変化があるとみられる。

 事故物件の特殊清掃を行う事業者らで作る、一般社団法人特殊案件施工士協会によると、昨年1年間を振り返ると、実感値として関東・関西・福岡など都市部を中心に施工件数が増加しているという。特殊清掃を行う前の遺品整理で、遺品などから亡くなった人の素性をある程度、判断することが可能だが、亡くなっている人はどういう人が多いのか。「男性では高齢者の自死が増えている。一方で女性は若い人が多く、職業としては水商売の人が増えている印象だ。男性高齢者はコロナの影響で自宅に篭りがちになり、持病が悪化し死に至るケースが多い。若い人はアルバイト・派遣切りなどで経済状況は苦しく、ギリギリの生活をしている。小さな借金が返せなくなるなど、一歩つまづくだけで自死に繋がってしまう」(特殊案件施工士協会)と分析している。

 2021年はどうなるか。「コロナによる飲食やサービス業などへの影響などを考えると、自殺者数は昨年よりもさらに増えるのではないか」(同)としている。

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