ヒューリック、高級旅館を相次いで開業 ―軽井沢に2軒開業、銀座ビル跡地にも

(提供:日刊不動産経済通信)ヒューリックが関東と関西のリゾート地などに展開する高級温泉旅館「ふふ」シリーズの棟数が増えてきた。15年に箱根と熱海の施設を取得したのを皮切りとして、日光や河口湖、京都、奈良などの有名行楽地に段階的に出店。今月19日には軽井沢に2軒を同時に開いた。25年には東京・銀座と三浦半島の城ヶ島にも開業する。いずれも1軒あたりの客室数は20~40室、平均客室単価は10万~30万円程度。コロナ禍の収束に伴い訪日客の観光需要が回復に向かうなか、日本流のもてなしを売りにする「スモールラグジュアリーリゾート」で国内外のハイエンド層らの集客を狙う。

ヒューリックが施設を所有し、運営をカトープレジャーグループ(KPG)との合弁会社「KHリゾートマネジメント」が手掛ける。今月19日に「ふふ旧軽井沢-静養の森-」(20室)と「ふふ軽井沢-陽光の風-」(24室)を開業し、施設数は合計11カ所になった。首都圏の出店場所は都心から2時間以内の温泉地や保養地などが多く、関西は京都の南禅寺付近と奈良公園の2カ所にある。1軒あたりの投資額は40億円前後。

25年には東京都心の銀座ビル跡地に整備する複合施設に、同シリーズ初となる東京の店舗を開業する。12階建てビルの上層6フロアに旅館、中層階にオフィス、低層階に高級ブランドの物販店舗をそれぞれ入れる。ビルはすでに満床だという。一方、城ヶ島の施設は京急電鉄が持っていた旧ホテル跡地に開発する。銀座と城ヶ島の施設の客室数は合わせて72室を見込む。

ヒューリックが自社で運営するホテルブランドは、「ふふ」のほかに「ザ・ゲートホテル」(合計8軒)、「日本ビューホテル」(5軒)などがある。

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