国税庁は1日、22年分の路線価(1月1日時点)を公表した。全国約31.7万地点の平均値(標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均)が0.5%のプラスとなり、2年ぶりに上昇に転じた。路線価全国トップは東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り(鳩居堂前)」。鳩居堂前の1㎡当たり路線価は4224万円。37年連続で全国最高価格地点となったものの△1.1%と僅かにマイナスとなり2年連続の下落となった。
最高路線価が上昇した都市は15都市(21年は8都市)、横ばいは16都市(17都市)、下落は16都市(22都市)と21年に比べて上昇傾向が強まった。都道府県庁所在地のなかで最も上昇率が高かったのは千葉市中央区富士見2丁目「千葉駅前大通り」で1㎡あたり124万円(∔5.1%)。地方中核都市は上昇傾向で札幌市中央区北5条西3丁目「札幌停車場線通り」は616万円(+4.8%)、仙台市青葉区中央1丁目「青葉通り」は339万円(+2.7)、広島市中区胡町「相生通り」329万円(+3.5%)、福岡市中央区天神2丁目「渡辺通り」880万円(0.0%)などとなっている。
一方で観光需要の強い大阪市北区角田町「御堂筋」は1896万円(△4.0)、沖縄県那覇市久茂地3丁目「国際通り」は142万円(△0.7)と弱含みが続く。前年マイナスだった京都市下京区四条通寺町2丁目御旅町「四条通」は673万円(+3.1)とプラスに転じた。
都道府県別でみると路線価が下落したのは27府県となり、前年の39都府県から減少した。1都3県は東京都∔1.1%(△1.1%)、神奈川県∔0.6%(△0.4%)、埼玉県0.4%(△0.6%)、千葉県+0.8%(+0.2%)となった。