MFS、ネット銀の変動金利商品拡大へ ―24年予想、マイナス金利解除は最速7月

(提供:日刊不動産経済通信)住宅ローンの比較サイト「モゲチェック」を運営するMFSは、メディア向けの住宅ローン勉強会を実施した。24年の予想として同社の塩澤崇COOは、「ネット銀行3行を中心とした変動金利の低利率の競争力ある商品がシェアを拡大する」と語った。メガバンクの変動金利の住宅ローン商品とのシェアの逆転も見込んでいる。また、日本銀行の金利政策について最近の動きから「マイナス金利の解除は、最速で24年7月の可能性が30%」(塩澤氏)と見込みを話した。

塩澤氏は「ネット銀行は、高属性の利用者に向けた低金利キャンペーンや、団体信用生命保険(団信)の無料付帯など、低利率以外の部分も含めた商品組成が進む」と見通す。ネット銀行を中心に競争激化する変動金利商品の利率低下で、不動産価格が上昇する環境下でも住宅購入の市況が堅調だったとみている。また、最近はモゲチェックの利用者から35年を超える超長期ローンへの関心なども寄せられているという。

24年の最速の利上げに向かうシナリオとして塩澤氏は、①3月の春闘による大手企業のベア3%達成、②7月の賃金統計で中小企業にも賃上げ波及、③7月の日銀による金融政策決定会合と経済・物価情勢の展望で25年度物価見通しの2%超―の全ての達成が必要とした。マイナス金利が解除の場合でも、ゼロ金利政策は維持され、住宅ローンの変動金利は若干上昇にとどまり、固定金利は低下傾向とみている。そのため、固定金利の人気が若干戻る予想だ。メガバンクや地方銀行は利率での勝負が難しく、住宅ローンの収益構造の抜本的見直しにつながることも想定。不動産投資ローンに注力する地銀の出現も予測に織り込んだ。

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